粉瘤は、いぼやほくろのようないわゆる、「できもの」のうちの一つで、特徴は中央に小さな穴があり、圧迫すると臭くて白い粥状のものがでるということです。
粉瘤は「おでき」や「でんぼ(関西の方言)」として気付かれることが多い良性の腫瘍です。病名としては表皮のう腫やアテロームと呼ばれます。
粉瘤とよく似た症状に「脂肪種」があります。
脂肪腫は、皮下に発生する良性腫瘍でやわらかい「できもの」です。背中や肩などにできることが多いですが、どこにでもできます。1cm程度から10cm以上と大きさも様々です。皮膚のすぐ下の脂肪層にできる浅在性と、筋膜の中の深いところにできる深在性に分けられます。
臨床症状と、エコー検査、CT検査、MRI検査などで診断します。CTやMRIでの診断が必要な場合や全身麻酔が必要な症例は提携病院にご紹介させていただきます。手術して摘出することが必要で、自然治癒はありません。 ここにあげたもの以外にもさまざまな「できもの」があります。なかには、悪性腫瘍(ガン)と診断されるものもあります。気になる「できもの」があれば、まずは診察を受けてみてください
皮膚の下に皮脂などの皮膚表面の成分が袋を作り、袋の中に表皮成分(垢のかたまり)が蓄積して大きくなっていきます。ケガをした部分にできるなど原因がわかることもありますが、皮膚があるところなら、どこにでもできます。
中央に毛穴のような小さな穴があり、そこから白く臭いのある粥状物がでることもあります。
自覚症状としては、皮膚の下に小さなしこりとして触れます。この粉瘤が厄介なのは、感染してしまうと、炎症を起こし膿がたまってしまうことです。この状態になってしまうと、ズキズキと痛み、赤く腫れあがります。にきびとは違い、抗生剤の内服や軟膏で治癒することはなく、しっかり手術をして切り取らないと何度でも感染してしまいます。
手術で切除します。大きさや部位によってはくりぬき法といって、中身をとりだすだけの処置を行うこともあります。
また、感染している場合は、まず膿をだす応急処置を行い、痛みや炎症が落ち着いてから手術をする必要があります。
自然治癒することがないため、サイズが小さいうちに手術するほうが手術の傷も小さく済みます。
粉瘤の他にも皮膚の下の「できもの」はたくさんあります。色々な「できもの」の手術経験がありますので、クリニックで対応可能なものはしっかりと手術することが可能ですし、検査が必要な場合は連携病院にご紹介させていただきます。
また、手術を無理に勧めることはなく、ご希望があれば手術をする場合としない場合の問題点などもしっかりご説明させていただきます。