医療・美容コラム

当院では「粉瘤(ふんりゅう)」の治療を保険診療中心で行っています

当院では、保険診療を基本とした「粉瘤(アテローム)」の治療を行っております。

患者様のご希望や、傷跡が目立たないようにしたいといったご要望に応じて、自由診療をご提案することも可能です。

必要に応じて、日帰り手術にも対応しております。

また、見た目だけでは判断が難しい場合にはエコー検査を併用し、内部の状態を確認してから治療方針をご提案します。

粉瘤治療の費用について

当院では、粉瘤の治療は保険診療を基本としております。

粉瘤の手術では、以下の診療報酬点数が定められています(令和6年度 診療報酬点数)

部位大きさ点数
露出部以外直径3cm未満1280点
露出部以外直径3cm以上6cm未満3230点
露出部以外直径6cm以上12cm未満4160点
露出部以外直径12cm以上8320点
露出部直径2cm未満1660点
露出部直径2cm以上4cm未満3670点
露出部直径4cm以上5010点

※露出部以外:胸部、腹部、腰部、上腕部、大腿部
※露出部:頭、首、顔、肘から手首にかけて、膝から足指にかけての部位
※検査費用が別途かかります。

診療報酬の点数から、診療費用がいくらになるのかについてはこちらを参照ください。
https://www.med.or.jp/people/what/sh/

当院では、治療開始前に費用や治療内容について丁寧にご説明し、患者様に納得いただいた上で治療を進めてまいります。ご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

そもそも「粉瘤(ふんりゅう)」とは?

粉瘤(ふんりゅう)とは、皮膚の下にできる良性の腫瘍の一種で、正式には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」と呼ばれます。

別名で「アテローム(アテローマ)」とも呼ばれることがあり、医療機関や文献によって表現が異なることもありますが、いずれも同じ疾患を指しています。

粉瘤は、皮膚の一部が袋状になり、その中に角質や皮脂などの老廃物が溜まってできるしこりです。袋の中には垢のような白っぽい内容物があり、これが徐々に溜まっていくことでしこりが大きくなります。

なぜ「粉瘤」と呼ばれるかというと、内部に溜まった老廃物が粉のように見えることから、この名称が一般的に使われるようになったとされています。

主に顔や首、背中、耳の後ろ、陰部など皮脂腺が多い部位にできやすく、放置すると感染を起こして赤く腫れたり、痛みを伴ったりすることもあります。感染を繰り返すと治療が難しくなる場合もあるため、早めの受診と治療が推奨されます。

粉瘤のよくある症状

粉瘤の症状には、以下のようなものがあります。

・皮膚の下にしこりができている
・しこりを押すと中央から白い内容物が出る(特有の臭いがあります)
・炎症を起こすと赤く腫れて痛みがでる
・膿が出る、または再発を繰り返す

炎症が起きた粉瘤は注意

炎症が起きた粉瘤は急に赤く腫れて熱を持ち、強い痛みを伴うことがあります。

膿がたまると自然に破れて内容物が出ることもありますが、自宅で根治させることは難しいです。

また、炎症が起きると膿を出す応急処置を初期治療として行うため、後日、根本的な治療のために袋ごと切除する手術が必要です。

粉瘤の原因

粉瘤の原因は一つではなく、いくつかの要因が関係していると考えられています。

もっとも多い原因は、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)の過程で、古い角質や皮脂がうまく排出されず、皮膚の下に袋状にたまってしまうことです。

本来であれば皮膚表面に排出されるはずの老廃物が、何らかの理由で出口を失い、皮膚内部に閉じ込められてしまうことで粉瘤が形成されます。

また、毛穴や汗腺の出口が詰まることも原因のひとつとされています。

特に毛包(毛根を取り囲む部分)に関係する粉瘤は「毛包性粉瘤」とも呼ばれ、毛穴のある部位にできやすい傾向があります。

その他にも、外傷(例えばニキビを潰したり、ピアスなどで皮膚を傷つけたこと)や、手術後の皮膚の癒着がきっかけになることもあります。

まれに、ヒトパピローマウイルス(HPV)などのウイルス感染が関与していることも報告されています。

ただし、多くのケースでは明確な原因がわからないことも多く、粉瘤は誰にでもできる可能性がある皮膚のトラブルの一つです。

一度できた粉瘤は自然に消えることはほとんどなく、炎症や感染を起こす前に医療機関で適切に診断・治療することが大切です。

粉瘤の治療方法

粉瘤は自然に消えることはありません。主な治療方法は次のとおりです。

① 炎症がない場合(通常時)

皮膚の切開を行い、袋ごと完全に摘出する手術が行われます。再発を防ぐためには、この袋の除去が重要です。

日帰り手術が可能で、局所麻酔にて15〜30分ほどで完了します。

② 炎症がある場合(腫れて痛みがある)

この場合は、まず膿を出す処置(切開排膿)を行います。腫れや痛みが引いたあと、状態を見て改めて摘出手術を行うことがあります。

粉瘤の治療について、よくある質問

潰すことで一時的に膿が出て楽になることはありますが、根本の袋が残るため再発のリスクが高くなります。また、雑菌が入りやすくなり、炎症が悪化することもあるため、自己処理はおすすめできません。

手術に必要な血液検査もあり、基本的には当日の手術は行っておりません。ただ、お仕事などの事情があり、手術枠が空いている場合は、当日に手術対応が可能な場合もございます。

ご希望の場合は、受診時にご相談ください。

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