「顔が急に腫れて、熱っぽさがある」
「足のすねが赤く、ピリピリと痛む」
「赤い範囲がじわじわ広がってきた」
こうした症状が見られる場合、丹毒(たんどく)という皮膚の細菌感染症の可能性があります。
放っておくと全身に影響が及ぶこともあるため、早期の受診と抗菌薬による治療が必要です。
丹毒は、連鎖球菌(特にA群溶血性連鎖球菌)という細菌が皮膚の浅い層(真皮上層)に感染して発症する急性炎症性疾患です。
皮膚のバリアが壊れた部位(傷・湿疹・水虫・虫刺されなど)から菌が侵入し、赤み・腫れ・熱感・痛みを伴う腫脹が急激に起こります。
・はっきりと境界のある、鮮やかな赤み(紅斑)
・腫れ、熱感、ピリピリとした痛みや圧痛
・発熱・寒気・頭痛・倦怠感などの全身症状
・顔(特に頬・鼻まわり)、下腿(すね)に好発
見た目は蜂窩織炎と似ていますが、丹毒は皮膚の浅い層に、蜂窩織炎は深い層に炎症が起こるという違いがあります。
また、赤みの境界が明瞭で、色がやや鮮やかなのが丹毒の特徴です。
当院では、丹毒が疑われる場合には、問診と視診をもとに速やかに診断し、重症化を防ぐために早期に抗菌薬治療を開始します。
・抗生物質(内服または必要に応じて点滴)の処方
・解熱・鎮痛薬などの対症療法の併用
・むくみや糖尿病、湿疹・水虫などの原因疾患があれば同時に治療
・再発予防のための皮膚バリアケアや生活指導
また、高齢者や糖尿病の方、リンパ浮腫のある方は再発リスクが高いため、予防的な指導も行っています。
「過去にも同じような腫れを経験した」
「水虫がある場所が赤く腫れてきた」
という方は、丹毒の再発かもしれません。
症状が軽いうちに受診することで、より早く改善できる可能性があります。