「抜け毛や髪のハリが気になってきた」
「発毛治療中だけど、栄養面も気をつけたい」
そんな方に取り入れていただきたいのが、髪の成長に欠かせないミネラル”亜鉛”と“銅”の補給です。
これらは髪の原材料や頭皮環境を支える栄養素として重要で、外用薬や内服薬と併用することで、より安定した育毛効果を後押しします。
亜鉛は、髪の主成分であるたんぱく質「ケラチン」の合成に必要不可欠なミネラルです。
毛根で新しい髪が生まれる際、細胞分裂や代謝が活発に行われますが、亜鉛が不足しているとこの働きが鈍くなり、結果として髪が細くなったり、抜け毛が増えたりする原因になります。
また、皮脂の分泌やホルモン代謝にも関係しており、男性型脱毛症(AGA)の一因とされる酵素「5αリダクターゼ」の働きを抑える効果も報告されています。
一方で、銅は、あまり注目されないものの、髪の健康を保つうえで亜鉛と並んで重要なミネラルです。
銅は血管の柔軟性や強さを維持するのに必要で、頭皮への血流を保ち、栄養がしっかり毛根に届く状態を支えます。
さらに、髪の色をつかさどるメラニン色素の合成にも関与し、不足すると白髪が増えることもあります。
亜鉛と銅は互いに吸収バランスを保っており、どちらかが過剰または不足すると、体内の代謝がうまく機能しなくなるため、両方を適切に補うことが、より良い髪の成長環境につながるのです。
当院では、ミノキシジルやデュタステリドといった一般的な内服・外用治療に加えて、体の内側から髪の状態を整えるための栄養療法もご提案しています。
特に生活習慣の乱れ、偏食、過度なストレスなどが見られる方には、医療機関専用の亜鉛・銅を含むサプリメントのご案内を行っており、より効果的で安全な補給が可能です。
また、女性はデュタステリドのような推奨される内服薬が存在しないことに加え、薄毛の原因が低亜鉛血症であることも多く、お勧めです。
処方前には、現在の治療歴や生活背景をお伺いしながら、必要に応じて血液検査などを実施することもあります。
「髪が育ちやすい状態をつくる」ことは、育毛治療の基礎にあたる考え方であり、外側からのアプローチと内側からの栄養サポートを両立させることが、よりよい治療結果につながると私たちは考えています。
※ミネラル過剰摂取は副作用を招く可能性もあるため、医師の指導のもとでの継続が安心です。
「飲み薬だけでは不安」
「髪のためにできることは全部したい」
そんな方には、内側から髪を支える栄養素“亜鉛と銅”の力を借りる育毛アプローチがおすすめです。
髪の土台づくりから見直して、健やかな毛髪環境を整えていきましょう。